2008年12月29日月曜日

今年もお世話になりました

sai-BRANDブログをご覧の皆様

今年も大変お世話になりました。
2008年4月に不動テトラよりリバースウッド事業を分離独立させ、早9ヶ月。
分離後も提携させていただいた不動テトラさんと随分仕事もさせていただきました。
新たなお取引先様も増え、従来の「リバースウッド事業」から「sai-BRAND」へのシフトがはじまりました。

今年は「資源であり続けるモノづくり」をテーマにsai-BRANDの周知を図ってきました。

それ故、厳しいコスト競争に巻き込まれることなく、設計の意図を表現できるプロジェクトを遂行することができた気がします。

来年は民間建築プロジェクトへも積極的に参入しますが、より一層厳しさが増す市場ゆえ、心を新たに取り組みたいと思います。

年明け早々から写真のプロジェクトの製作、施工に入ります。
構造物を構成する全てのパーツをリサイクルできるよう溶接、めっきを極力減らした設計に取り組みました。
新年のブログは、この現場レポートからスタートしたいと思います。


来年も皆様にとって良い年になりますように・・・

2008年12月17日水曜日

マリンランバー™

最近、デッキや橋梁の改修工事の相談が増加してきています。
弊社の開発した「リバースデッキ工法」は、老朽化したデッキの既設木材を原料として、再生木材を製造し、現場に戻すというものですが、老朽化したデッキのほとんどが、その下地の劣化が原因です。

改修の提案を行う際、「なぜ、既設構造物が劣化したのか」という原因を診断し、同じことを繰り返さないような構造を提案しています。
劣化原因のほとんどが下地設計の問題のため、ここで登場するのが弊社のマリンランバー™です。

もともとは弊社リバースウッドデッキシステム沿岸仕様の根太として開発したものですが、「腐らない」「水を吸わない」「軽い」「変形しない」「容易に加工ができる」といった夢のような素材です。

それもそのはずで、材長方向に体積比の50%ものガラス繊維が入っており、それを発泡プラスチックで固めている素材だからです。
しかし、申し訳ありませんが、少々コストが高いのがたまに傷・・・・(笑)

最近このマリンランバーへの問い合わせが増えています。
上に羅列した通りの性能を持っているため、改修計画にもってこいの部材なのです。

また材料の寸法も、規格サイズはありますが、基本的に原木から切り出し成形しますので、希望のサイズで納品することが可能なのです。
新築時にはあった製品が今はないということが良くあります。
自由なサイズに成形できる製品は、改修にはもってこいの部材ですよね!
本製品にご興味のある方はお気軽にお問合せ下さい。

2008年12月7日日曜日

港湾遺産に想う

今日はお休みだったので、自転車でお台場まで出かけてみました。
フジテレビの本社前(裏?)に人工海浜があります。
ここへは仕事でよく行くのですが、ビーチの端に江戸時代に造られた「台場」があります。
この台場ですが、ペリーが来航した翌年に着工し、わずか1年3ヶ月で6基が造られたそうです。
当時、太平の世が続いていたわりには、政府(幕府)は驚くほど早い対応をしたと言えます。
現世はいかに・・・


台場の南に鎮座するこの砲台ですが、コンクリートで出来ているのですが(写真で見るといかにもコンクリートですが)、台座には木目が入り、番は鉄のような質感。
おまけに車輪もデコレートされています。
当時から擬木という観念があったのでしょうね。
人間はいつの世も無機質なモノより少しでも温かみがあるものを好むのでしょうね。

100年も前に造られたモノが、今でもこのように立派に鎮座している。
モノに対する価値観が昔と今では大きく異なっています。
エコと叫ばれる世の中、本当のエコとは何でしょう。
時間とコストばかりが優先される今の建設業界。
世代をまたぎ愛されるモノづくりが、文化を残し、
そして本当のエコロジーに繋がるのではないでしょうか。